アメリカン・マッスルカー好きが憧れるクルマのひとつが、ダッジ「チャレンジャー」。初代は1970年に発売され大ヒット、往年のスタイルを彷彿とさせる現行モデルは、2008年から発売されている。
ビッグエンジンにビッグトルク、後輪駆動による強烈な加速感が持ち味だが、困ったことに悪天候では手に余る。路面がウエットや凍っていると、いとも簡単にスピンしてしまうからだ。
そんな”暴れ馬”チャレンジャーの絶大なるパワーを、ガッチリと路面へ伝えられるAWD仕様のコンセプトカーが、アメリカで発表。全米のファンに注目されている。
馬力も447psにアップ
11月3日~6日、アメリカ・ラスベガスで開催された全米最大のアフターパーツ見本市、SEMAショーで発表されたのが今回のコンセプトカーだ。
クライスラーのスポーツカー系ブランド、Mopar(モパー)ブースに展示されたAWDチャレンジャー。AWDはAll Wheel Driveの略、つまり4輪駆動車のことだ。
外装には、Moper純正ワイドボディキットを装着。デストロイヤーグレーとマットブラックの2トーンカラーをペイントし、フロントグリルなどにはアクセントでヘッダーオレンジのラインなども施すことで、より精悍なイメージを生み出している。
ベース車となったのは、5.7リッターHEMI V8エンジン搭載モデルだ。
パワーはファクトリーチューンのSCAT PACK 3パフォーマンスキットにより、375psから72psアップの447psに。トルクも410lb-ft(約56.68kgm)から454lb-ft(約62.76kgm)へ増大。強大なパワーをメーカー純正のAWDシステムで、路面にダイレクトに伝えることに成功している。
サスペンションもMoper製で、ストラットタワーブレイスも前後に装着してハンドリングの向上に寄与している。また、高剛性の20インチホイールもこのモデル専用だ。
とりあえず今回は、コンセプトカーとして発表されたAWDチャレンジャーだが、その完成度から見ても、正式にリリースされる可能性は十分にある。
マッスルカー好きは、今後も注目だ!