ドゥカティが誇る最高峰のスーパースポーツ「パニガーレV4 R」の新型モデルが世界初公開されましたね!
ドゥカティは「量産スーパースポーツモデルをスーパーバイク世界選手権(SBK)に参戦しているレーシングバイクに限りなく近づける」ことを使命として、この「パニガーレV4 R」を開発したそうで、そこにはSBKどころかMogoGP直系の技術も搭載されているそうです。
「パニガーレV4 R」はドゥカティの最高峰スーパースポーツモデル!
こちらが2023年モデルとして世界初公開された「パニガーレV4 R」。世界限定500台で発売された「Superleggera V4」を除いた量産モデルとしては、ドゥカティが誇る最高峰のスーパースポーツモデルです。
新しい「パニガーレV4 R」はカーボン製ウィングを搭載しており、またMotoGPにヒントを得たカラーリングを採用。より一層レーシーな雰囲気を漂わせる最高峰スーパースポーツモデルに相応しい装いとなっています。
2023年モデルで「パニガーレV4 R」が大幅に進化した!
今回のモデルチェンジにおける一つ目のトピックは、量産モデルとして初めてアルミ削り出しのステアリング・ステムに、シリアルナンバーとモデル名が刻印されたこと。
量産車ではありますがシリアルナンバー刻印されるに相応しい仕上がりとなっていますので、以下にディテールを紹介して行きます。
「パニガーレV4 R」が搭載するのは、新しい998cc デスモセディチ・ストラダーレRエンジン(写真は2019年モデルのエンジン)。最高出力は218ps(160kW) / 15,500rpm。レブリミットは6速ギアで16,500rpmに設定されており、これは同排気量のスーパースポーツバイクにおけるベンチマークとなる値です。
ではありますが、実は新型「パニガーレV4 R」ではユーロ5規制に準拠した排気系を装着せざるを得ず、実は前モデルよりも若干ですがパフォーマンスは低下しています。しかし、レーシングエグゾーストを装着することによりサーキットではこのエンジンのポテンシャルがフルに発揮され、その最高出力は先代モデルよりも3ps高い237ps(174kW)に達します。
そのうえ今回のエンジン開発において、ドゥカティ・コルセとシェルが共同で特別なオイルも開発しています。これにより機械損失を10%低減させることで、さらに3.5ps(リミッター作動時4.5ps)の出力向上を実現します。
その専用オイルは、乾式クラッチを装備した高回転型エンジンのための添加剤をベースに配合されています。
レーシング・エグゾーストと専用オイルを組み合わせることで、パニガーレV4 Rの最高出力は驚異の240.5ps(177kW)にまで達します。
さらに驚愕する技術の導入がありました。それが、チタニウム製コネクティングロッドに施された加工。「ガンドリル」加工によりロッドに沿って縦方向に穴(直径1.6mm)が開けられており、これは量産モデルとしては初めてとのこと。この加工によりヘッドからクランクケース底部に至るオイル経路が拡張され、サーキットにおける限界走行時の潤滑性と信頼性が向上します。
さらに、ピストンにはMotoGPやフォーミュラ1で使用されているDLC(ダイヤモンドライク・カーボン)コーティングが施されており、これがピストンとライナー間の摩擦を削減します。ピストンへのDLCコーティング加工は量産エンジンに初めて適用された技術となります。
ピストンのジオメトリも変更されており、5グラム(重量の2%相当)軽量化されています。
ということで今回は、大幅なアップデートを遂げた2023年モデルの「パニガーレV4 R」をご紹介しました。
まだ日本における価格は発表されておりませんが、この圧倒的なパフォーマンスを「オレなら発揮できる!」という強気な方は、是非今後のドゥカティジャパンの発表を随時チェックしてください!
エンジン型式 | 水冷4ストロークDOHC4バルブ V型4気筒 |
---|---|
排気量 | 998cc |
最高出力 | 160.4kW (218hp) / 15,500 rpm |
最大トルク | 111.3Nm (82lb-ft) / 12,000 rpm |
車両重量 | 172kg(レーシング・エグゾースト装着時は167kg) |
ホイールベース(mm) | 1,471 |
最低地上高(mm) | 未公表 |
シート高(mm) | 850 |
変速機 | 6速 |
燃料タンク容量 | 17L |
タイヤサイズ | 前:120/70 ZR17 、後:200/60 ZR17 |
カラー | ドゥカティレッド |
価格(税込) | 未発表 |