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400ccクラスの国産スクーターは、残念ながらスズキ「バーグマン400 ABS」一択となってしまいました。しかし、MTバイクは全盛期に比べると減少していましたが、国産の400ccMTバイクは現在11モデル存在します。
今回は、そんな400ccクラスのMTバイクを比較していきます!
400ccMTバイクのメリットとデメリット
400ccMTバイクのメリットは(普通自動二輪免許の方にとっては)最高性能のモーターサイクルである、ということです。モデルによっては充分に高性能ですから、腕さえあれば大型二輪車を追い掛け回すことすら可能です。大型二輪免許を所有している方は、大きすぎないサイズで充分以上の実用性を有した、実用性の高いモーターサイクルとして楽しまれています。
250ccクラスと比較して排気量に余裕があるためトルクフルなのも魅力です!街中での走行はラクですし、タンデムも余裕です。長距離ツーリングでも疲労を感じにくくなるはずです。
デメリットはといえば、車検があることと税金が高いこと、それに車両本体価格が高いことなどが挙げられます。が、享受できるメリットを考えれば問題ありません。
新車で買える400ccMTモデルはこの11台
2024年3月中旬現在発売されている、あるいは2024年に発売予定の400ccMTモデルは以下の11台です。購入をご検討中の方は是非参考にしてみてください。
ホンダ「GB350」
単気筒エンジンが生み出す心地よい鼓動感と、シンプルでありながら存在感際立つスタイリングが魅力のシングルスポーツモデルが「GB350」。2021年に日本での発売が開始された新しいモデルです。
直立シリンダーの348cc空冷単気筒エンジンとスチール製セミダブルクレードルフレームの組み合わせはベテランには懐かしさを感じさせますが、若手には新鮮に映るのでしょう。登場するや一躍人気モデルへと駆け上がりました!
モデル特性上パフォーマンス面で秀でるものはありませんが、クラス最高燃費を誇ります。多くの250ccクラスのモデルをも下回る、圧倒的なクラス最安の価格も魅力です!
GB350のスペック比較
最高出力:15kW / 5,500rpm(10位 / 11台中)
最大トルク:29Nm / 3,000rpm(10位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,180(9位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:790(8位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,105(6位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:179(7位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:800(8位 / 11台中)
燃費:39.4(1名乗車時)(1位 / 11台中)★
燃料タンク容量:15L(3位 / 11台中)
価格(税込):56万1,000円〜(1位 / 11台中)★
ホンダ「GB350 S」
「GB350 S」は「GB350」と同時に発売されたバリエーションモデル。
ワイドなリアタイヤを装着するとともに、バンク角をより深める形状のマフラー、軽量化に寄与するショートタイプの樹脂製前後フェンダー、シャープな面構成としたサイドカバーを採用しています。
さらにフロントフォークブーツの標準装備、ハンドル位置とメインステップ位置の変更などにより、スポーティーなスタイルとされています。
エンジン&フレームや機能パーツは「GB350」と変わりありません。
GB350 S のスペック比較
最高出力:15kW / 5,500rpm(10位 / 11台中)
最大トルク:29Nm / 3,000rpm(10位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,175(8位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:780(6位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,100(3位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:178(6位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:800(8位 / 11台中)
燃費:39.4(1名乗車時)(1位 / 11台中)★
燃料タンク容量:15L(3位 / 11台中)
価格(税込):60万5,000円〜(2位 / 11台中)
ホンダ「NX400」
2023年秋に開催されたEICMA(ミラノショー2023)で世界初公開され2024年に国内販売が開始されたニューモデルが「NX400」。実質的には「X400」の後継モデルですが外観を刷新され、クロスオーバーモデルとして登場しました。
排気量399ccの水冷並列2気筒を搭載。最高出力は34kW / 9,000rpmと必要充分以上と言えます。それを支えるのは、軽量でありながらフラットダート走行時にも必要十分な剛性を併せ持つ鋼管ダイヤモンドフレーム。適度なしなりを活かしたフレームワークを採用しています。クロスオーバーモデルらしく、ホイールサイズは前19、後17インチ。
クラス最大を誇る燃料タンク容量とクラス上位の燃費の組み合わせで、ロングツーリングを楽しめるモデルに仕上がっています。
NX400 のスペック比較
最高出力:34kW / 9,000rpm(5位 / 11台中)
最大トルク:38Nm / 7,500rpm(2位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,150(7位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:830(11位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,390(10位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:196(11位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:800(8位 / 11台中)
燃費:28.1(1名乗車時)(4位 / 11台中)
燃料タンク容量:17L(1位 / 11台中)★
価格(税込):89万1,000円〜(9位 / 11台中)
ホンダ「CBR400R」
続いてご紹介するのはホンダのスポーツモデル「CBR400R」。フルカウルを装備してはおりますが、パフォーマンスを追求したスーパースポーツではなく、扱いやすいロードスポーツモデルという位置づけです。
搭載するのは「NX400」と共通の水冷並列2気筒エンジン。また2024年にモデルチェンジされ、スピード感あふれるエクステリアが与えられたほか、Honda セレクタブル トルク コントロール(HSTC)を標準装備するなど機能面でもアップデートされ、魅力を増しています!
また「NX400」と並んでクラス最大容量の燃料タンクとクラス4位の燃費により、長距離ツーリングを楽しめるモデルとなっています。
CBR400R のスペック比較
最高出力:34kW / 9,000rpm(5位 / 11台中)
最大トルク:38Nm / 7,500rpm(2位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,080(4位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:760(4位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,145(9位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:191(9位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:785(4位 / 11台中)
燃費:28.1(1名乗車時)(4位 / 11台中)
燃料タンク容量:17L(1位 / 11台中)★
価格(税込):86万3,500円〜(8位 / 11台中)
カワサキ「Ninja 400」
ホンダ「CBR400R」と双璧をなすフルカウルスポーツモデルが「Ninja 400」。
共通エンジンの「Z400」とともにクラス2位となる最高出力を発揮する水冷並列2気筒エンジンを、スチール製トレリスフレームに搭載。バランスのとれた定番フルカウルスポーツモデルに仕上げられています。
Ninjaシリーズに共通する存在感のあるフルカウルスタイルですが、全長と全幅がクラス最小で車両重量はクラス2位と、軽量コンパクトな車体も特徴となっています。
Ninja 400 のスペック比較
最高出力:35kW / 10,000rpm(2位 / 11台中)
最大トルク:37Nm / 8,000rpm(4位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:1,990(1位 / 11台中)★
全幅(mm)[小ささ]:710(1位 / 11台中)★
全高(mm)[小ささ]:1,120(7位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:167(2位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:785(4位 / 11台中)
燃費:25.7(1名乗車時)(6位 / 11台中)
燃料タンク容量:14L(6位 / 11台中)
価格(税込):77万円〜(6位 / 11台中)
カワサキ「Z 400」
カワサキ「Ninja 400」のネイキッドバージョンが「Z 400」。
「Ninja 400」と共通のハイパワーエンジン+軽量コンパクトな車体を有する、スーパーネイキッドです。フルカウルが好みなら「Ninja 400」、ネイキッドが好みなら「Z 400」を選ぶと良いでしょう。微妙な違いですが、「Z 400」の車両重量はクラス最軽量です!
Z 400 のスペック比較
最高出力:35kW / 10,000rpm(2位 / 11台中)
最大トルク:37Nm / 8,000rpm(4位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:1,990(1位 / 11台中)★
全幅(mm)[小ささ]:800(9位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,055(1位 / 11台中)★
車重(kg)[軽さ]:166(1位 / 11台中)★
シート高(mm)[足つき性]:785(4位 / 11台中)
燃費:25.7(1名乗車時)(6位 / 11台中)
燃料タンク容量:14L(6位 / 11台中)
価格(税込):72万6,000円〜(4位 / 11台中)
カワサキ「エリミネーター」
2023年に国内販売が開始されたばかりのニューモデル「エリミネーター」は、独特のロー&ロングなフォルムがひときわ目を引くクールなスタイルのクルーザーモデルです。
クラス2位の最高出力を発揮するエンジンは水冷並列2気筒。クラス最大のボディとクラス最低シート高と、スペックからもロー&ロングなボディであることがわかります。
ベースグレードの「エリミネーター」はシンプル&クールですが、2025年モデルからはスタイリッシュなカウルを装備した「エリミネーター SE」が登場しています!
エリミネーター のスペック比較
最高出力:35kW / 10,000rpm(2位 / 11台中)
最大トルク:37Nm / 8,000rpm(4位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,250(10位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:785(7位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,100(3位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:176(5位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:735(1位 / 11台中)★
燃費:25.7(1名乗車時)(6位 / 11台中)
燃料タンク容量:12L(11位 / 11台中)
価格(税込):81万4,000円〜(7位 / 11台中)
カワサキ「NINJA ZX-4R SE」
「Ninja ZX-4R SE」は400ccスーパースポーツクラスの頂点に立つ、と言っても良いでしょう。クラスで唯一水冷並列4気筒エンジンを搭載。圧倒的なクラスNo.1となる最高出力57kW/14,500rpmを発揮。最大トルクもクラス最高です。
比較的軽量コンパクトな車体とあいまって、そのパフォーマンスはクラス随一と断言できます。それに比例して車両本体価格もクラスNo.1ですが、欲しい方にとっては関係ありません!
Ninja ZX-4R SE のスペック比較
最高出力:57kW / 14,500rpm(1位 / 11台中)★
最大トルク:39Nm / 13,000rpm(1位 / 11台中)★
全長(mm)[小ささ]:1,990(1位 / 11台中)★
全幅(mm)[小ささ]:765(5位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,100(3位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:190(8位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:800(8位 / 11台中)★
燃費:20.4(1名乗車時)(11位 / 11台中)
燃料タンク容量:15L(3位 / 11台中)
価格(税込):112万2,000円〜(11位 / 11台中)
ヤマハ「MT-03」
スーパースポーツモデル「YZF-R3」とエンジン&車体を共有するネイキッドモデルが「MT-03」。排気量が320ccとフルサイズではないためパッと見のスペックではやや見劣りしますが、軽量コンパクトな車体を活かして、”トルク&アジャイル”の楽しさを扱いやすい車格で実現しています。
MTシリーズ共通のネイキッドスタイルと軽量コンパクトな車体、それにクラス3位というリーズナブルな車両本体価格も魅力となっています。
MT-03 のスペック比較
最高出力:31kW / 10,750rpm(7位 / 11台中)
最大トルク:30Nm / 9,000rpm(7位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,090(5位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:755(3位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,070(2位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:167(2位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:780(2位 / 11台中)
燃費:25.4(1名乗車時)(10位 / 11台中)
燃料タンク容量:14L(6位 / 11台中)
価格(税込):68万7,500円〜(3位 / 11台中)
ヤマハ「YZF-R3」
「YZF-R3」は毎日乗れるスーパースポーツ「YZF-R25」の兄貴分。上掲の「MT-03」と共通のエンジン&車体を有しており、扱い切れる性能のスーパースポーツモデルとして定番モデルになりつつあります。
「YZF-R」シリーズ共通イメージのカラー&グラフィックやスポーティなフェアリングも魅力。軽量コンパクトな車体と相まって、フルサイズの「CBR400R」や「Ninja 400」とはまた違った魅力に満ちたモデルです。
YZF-R3 のスペック比較
最高出力:31kW / 10,750rpm(7位 / 11台中)
最大トルク:30Nm / 9,000rpm(7位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,090(5位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:730(2位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,140(8位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:169(4位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:780(2位 / 11台中)
燃費:25.4(1名乗車時)(10位 / 11台中)
燃料タンク容量:14L(6位 / 11台中)
価格(税込):72万6,000円〜(4位 / 11台中)
ヤマハ「トリシティ300」
最後にご紹介するのは「トリシティ300」。MTモデルではないので掲載すべきか迷いましたが、せっかくの機会なのでご覧ください!
前2輪・後1輪という独自性の高いモデルが「トリシティ300」。バイクの楽しさとクルマの安全性を両立させたユニークな1台で、バイクに不慣れなエントリーユーザーにも安心感を提供します。
技術的なハイライトは、ヤマハ独自のLMW(リーニングマルチホイール)技術です。LMWは「パラレログラムリンク」と「片持ちテレスコピックサスペンション」を調和させることで、走りの爽快感と安定感を両立させてくれます。
スペック上で目立つことはありませんが、この独特なスタイリングで目立つので良いでしょう!
トリシティ300 のスペック比較
最高出力:21kW / 7,250rpm(9位 / 11台中)
最大トルク:29Nm / 5,750rpm(9位 / 11台中)
全長(mm)[小ささ]:2,250(10位 / 11台中)
全幅(mm)[小ささ]:815(10位 / 11台中)
全高(mm)[小ささ]:1,470(11位 / 11台中)
車重(kg)[軽さ]:237(11位 / 11台中)
シート高(mm)[足つき性]:795(7位 / 11台中)
燃費:32.2(1名乗車時)(3位 / 11台中)
燃料タンク容量:13L(10位 / 11台中)
価格(税込):104万5,000円〜(10位 / 11台中)
11台のスペックを徹底比較!
11台のスペックを表にまとめると以下の通り。※黄色は比較車種11台中1位のものになります
なお、シート高についてイメージが湧かない場合は、一般的なダイニングテーブルの高さが700〜720mmあたりですので、ちょっと行儀は悪いですがテーブルに腰掛け、そこから少しだけ腰を浮かせると、おおよそシート高に近づきます。実際には脚を開いて乗車するため、厳密な擬似足つき性チェックはできませんが、想像を膨らませるために試してみてはいかがでしょうか。
2024年国産400ccMTバイク比較まとめ
比較結果から各モデルを一言でまとめると以下の通りです。
- GB350 = レトロスタイル&空冷直立単気筒エンジンが魅力のロードスポーツ。クラス最高燃費&クラス最低価格!
- GB350S= GB350の上級モデル。こちらもクラス最高燃費と低価格を誇る
- NX400 = クラス唯一のクロスオーバーモデル!クラスNo.1の燃料タンク容量とクラス4位の高燃費だからロングツーリングに最適!
- CBR400R = フルカウルをまとう定番ロードスポーツモデル。こちらもクラスNo.1の燃料タンク容量とクラス4位の高燃費だからロングツーリングに最適!
- Ninja 400 = Ninjaシリーズに共通のフルカウルが魅力の定番スポーツモデル。軽量コンパクトな車体も人気の秘密
- Z 400 = Zシリーズ共通のネイキッドスタイルが魅力の定番モデル。こちらも軽量コンパクトな車体だが、車両重量はクラス最軽量!
- エリミネーター = ロー&ロングな大柄ボディが自慢のクルーザー。シート高はもちろんクラス最低!
- NINJA ZX-4R SX = クラス唯一の4気筒エンジンを搭載したスーパースポーツモデル!最高出力&最大トルクはもちろんクラスNo.1!
- MT-03 = MTシリーズに共通のエクステリアとバランスの良さが特徴のネイキッド。軽量コンパクトな車体と比較的リーズナブルな価格も魅力
- YZF-R3= 毎日乗れるスーパースポーツモデル。軽量コンパクトな車体と扱いさすさ、「YZF-R」シリーズ共通のカラー&スタイリングも魅力!
- トリシティ300 = 独自の前2輪・後1輪のスタイルとグラマラスなボディが特徴的。
どのモデルにも魅力がありますね。皆さんの新たな相棒選びの参考にしていただければ幸いです。
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