その昔、自転車にエンジンを積んだペダル付きオートバイでモペットというのがあった。日本でも、1940年代にホンダなど様々なメーカーがモペットを発売し、爆発的な人気に。気軽に街中を乗り回せるシティコミューターの元祖だったのだが、現代版モペットと言えるのがコイツ。軽量でパワフル、スタイルもクールな電動バイク「BOLT M-1」だ。
カフェレーサー風の無骨なスタイルがカッコイイこの電動バイクは、アメリカ・サンフランシスコのメーカー、BOLT MOTORBIKES社が製作したもの。
フロントにテレスコピック式、リヤにはダブルショック式サスペンションを採用。バーハンドルや丸形1灯ヘッドライト、ストレートでフラットなシートなど、装備は本格的なモーターサイクルと同様で、”電動バイク”にありがちな安っぽさは全くない。
パワーユニットはもちろんモーターで、極太なパイプフレーム下のペダル前方にマウント。スクエアな形状の燃料タンク風ユニットがバッテリーで、1.68kWhの大出力を持つリチウムイオンタイプを搭載する。
右ハンドルグリップに付いたアクセルをひねれば加速、戻せば回生ブレーキが効く方式。通常の走行では、フットペダルを漕ぐ必要はないが、漕いで走ることも可能。出先で電池切れしてスタックする心配もない。また、フロントホイールには、ディスクブレーキも装備している。
スマートな2モードを選択できる
ビンテージなルックスの「BOLT M-1」だが、機能はなかなか最新だ。スポーツとエコノミーの2つの走行モードが選べるのだ。
スポーツモードでは、5,000W以上のパワーを発揮。最高速度40MPH(約64.37km/h)と、かなりのスピードを出せる。が、航続距離は30マイル(約48.28km)くらいなので、あまり遠くへは行けない。オフロードやクローズドな場所での使用におすすめだ。
街中を毎日走り回るのであれば、エコノミーモードがおすすめ。パワー1,000W、最高速度20MPH (約32km/h)に落ちるが、満充電で30マイル(約80.46km)もの航続距離を実現。ちなみに、充電時間は最速で約1.5時間、きちんとフル充電する場合でも5時間でOKだ。
キーの開閉は、メーターパネルにパスコードを入力して行うため防犯性も高いし、スマートフォンと連携した独自のナビゲーションアプリなども用意。最新テクノロジーを投入した、実用性の高さも魅力だ。
63kgの軽さも魅力
「BOLT M-1」は、これだけの装備を持ちながら、車両重量は140lbs(約63.5kg)と超軽量。ホイールベースは1,143mm、シート高は686mmで、車体はとてもコンパクトだ。しかも、17インチホイールの採用で、走破性も高い。
前述の通り、街中を気軽に走れるシティコミューターとして持ってこい。価格は5,000ドル(約60万円)、現在公式ホームページで予約受付中だ。
参考:BOLT M-1