2015年9月15日にフランクフルトで開催されたフォルクスワーゲン・グループ・ナイトにおいて、ドゥカティが新型モンスター「1200R」を発表した。
160hpを発生するモンスター1200Rは、史上もっともパワフルなドゥカティ・ネイキッドバイクだと、同社CEOのクラウディオ・ドメリカーリ氏は語っている。
Rバージョンに進化
新型モンスター1200Rの主な特徴は、”R”バージョンに進化した1,200ccテスタストレッタ11°DS L型2気筒エンジン、サーキット走行の楽しさを最大限に引き出すために改良されたシャーシなどが挙げられる。
また、テールエンドやフロントセクションのデザインも一新しており、モンスターのスポーティなキャラクターがより一層強調されている。
エンジン性能が格段にアップ
モンスター1200Sに搭載されたエンジンと比較すると、”R”バージョンは出力が10%、トルクは5.5%増加している。具体的には、160hpの最高出力と13.4kgmの最大トルクを発生する。モンスター1200Rは、ネイキッド・スーパースポーツと呼ぶにふさわしく、サーキットでその真価を発揮するだけでなく、低中速域のスムーズなパワー/トルクデリバリーによって、日常ユースでも完璧な快適性を提供する。また、もちろんEuro-4排ガス規制にも適合している。
シャーシセットアップも改良
サーキット走行用の深いバンク角を確保するため、フロント、リアともにシャーシ・セットアップが15mm高められている。これに応じて、シート高は830mmに設定されている。自然なライディングポジション、公道でもサーキットでも優れたコントロール性を確保して、走行を重ねてもライダーの疲労が重ならないよう、理想的な「エルゴノミック・トライアングル」を実現している。
“R”スピリットのオーラを纏ったスタイリング
高くせり上がったテールピース、シート、そしてハイマウント・プレートホルダーを特徴とするこのモデルは、デザインが一新され、コンパクトさと軽量性が追求されている。全体的なセットアップや装備も、エンジン特性に合わせて設定されている。ドゥカティ・ファクトリーから送り出されるこの最新のネイキットバイクは、モンスター1200Sよりもさらに深いバンク角を実現して、ピレリ製ディアブロ・スーパーコルサSPタイヤのパフォーマンスをフルに引き出すことができる。
リアには200/55 ZR17サイズを装着、”R”ユニットのパワーとトルクを余すことなく路面に伝達する。
足回りの改良も抜かりなし!
モンスター1200Rには、新しいサスペンション、オーリンズ製ステアリング・ダンパー、独立型ライダー/パッセンジャー・フットペグが装着され、モータースポーツ直系のライディング・エクスペリエンスに磨きがかけられている。さらに、新しいテールピース、鍛造ホイール、カーボンファイバー・コンポーネントなどによって1200Sからより一層の軽量化が図られ、乾燥重量は180kgに抑えられている。ビキニカウル、”R”ロゴ刻印入りラジエータートリムも、より一層その気にさせるデザインだ。
ドゥカティ・セーフティ・パック(DSP)
モンスター1200Rには、ABSとドゥカティ・トラクション・コントロール・システムから構成されるドゥカティ・セーフティ・パック(DSP)が採用され、パフォーマンスを強化すると同時に、コントロール性と安全性が最適化されている。このパッケージには、3種類のライディング・モード(スポーツ、ツーリング、アーバン)が設定されており、ライド・バイ・ワイヤー(RbW)エンジン・コントロール・システム、ABS、DTCと協調して作動する。このライディング・モードに応じて、パワーモード、ABSとトラクション・コントロールのセットアップも変化する。
なお、ABSやDTCのカスタマイゼーションは、モーターサイクルが静止し、スロットルが完全に閉じている時のみ設定可能となっている。
エンジン:テスタストレッタ11°DS “R”バージョン・エンジン
排気量:1198.4cc
最高出力:160hp(117.7kW) / 9,250rpm
最大トルク:13.4kgm / 7,750rpm
ドゥカティ・レッドとスリリング・ブラックのカラーの2色展開となる1200Rは、ドゥカティのスポーティング・スピリットを完璧に体現していると言えよう。
日本仕様や、日本への導入時期、価格などはまだ発表されていないが、本国では2016年初頭から販売が開始される予定だ。
参考 – ドゥカティジャパン