先日お伝えした予告の通り、トライアンフは復活から25年目となる2015年10月28日に、水冷パラツインエンジンを搭載しフルモデルチェンジを果たした次世代ボンネビルシリーズを発表した。
今回発表された次世代ボンネビルシリーズは、「ストリートツイン」、「ボンネビルT120」、「ボンネビルT120 Black」、「スラクストン」、「スラクストンR」の5車種。そのうち日本導入予定は、「ストリートツイン」、「ボンネビルT120」、「スラクストンR」の3車種となっている。
今回は、そんな次世代ボンネビルシリーズの中から、水冷1,200ccへと進化を遂げた「ボンネビルT120」と「スラクストンR」についてご紹介したい。
トルクが格段にアップした次世代ボンネビル「T120」
気品漂う正統派「ボンネビルT120」は、伝説の59年式ボンネビルに由来するアイコニックなデザインを踏襲しており、時代を超えたスタイリングに仕上がっている。
特筆すべきは全く新しい1,200ccの 「高トルク型」 8バルブパラツインエンジンを搭載しており、これまでの空油冷から水冷にパワートレインを換装したのが大きな変更点だ。また、それに伴ってフレームやサスペンションを含むほとんどのコンポーネントも完全に刷新している。
3,500rpmで最大トルク105Nmに達する新型エンジンは、低回転域から中高回転域に渡って全域で力強いトルクを発揮する。なお、従来のボンネビル「T100」と最大トルクを比較すると、排気量の差はあるものの、54%向上している。
進化し続けるカフェレーサー「スラクストンR」
究極のモダンクラシック・カフェレーサーとして開発された「スラクストンR」も、1200ccハイパワーエンジンを搭載しており、最大トルクは従来エンジンに比べ62%アップの112Nm/4,950rpmを発揮する。
また、次世代ボンネビルシリーズは、ABSや、トラクションコントロール、スリップアシスト機能付クラッチ、ライドバイワイヤスロットル、ライダーモードと、ハンドリングや安全性向上に貢献するライダーに優しい機能を標準装備している。
「インスピレーションキット」で一括カスタマイズ
自分だけのオリジナルカスタムを楽しめるオプションのカスタムアクセサリーとして、コックピットフェアリングや、ハーレー用エグゾーストにも定評のあるバンス&ハインズ製エグゾースト、フェンダーレスキット、ビレットインジケーターなど150点以上が用意されている。
また、洋服でいうところの”マネキン買い”のようなカスタムパーツの一括セットとして「インスピレーションキット」も2種類用意されている。ちなみに上記はスラクストンR用の「トラックレーサーキット」。非常にセンス良くまとめられたスタイリングに仕上がっている。正直、欲しい…。
スペックや価格、発売時期、そのほかに関しては2015年11月19日から開催されるEICMAで発表されるとのこと。
1,200ccになり、高トルク型となったボンネビルシリーズ。今回の進化で多少なりとも伝統を犠牲にしたイメージはあるが、ハーレーダビッドソン「スポーツスター1200」、BMW「R nine T」あたりの対抗馬として、市場を席巻することはできるのだろうか。
なお、新開発の水冷900ccパラツインエンジンを搭載した、新型「ボンネビル ストリートツイン」に関しては、追ってご紹介したい。
関連記事 – トライアンフ2016「ボンネビル ストリートツイン 」は新開発の水冷900cc高トルク型エンジンを搭載
参考 – トライアンフ公式サイト:モダンクラシックシリーズ、Youtube : British Icons. Global Legends. Reborn.