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これが真の完全復刻。ベントレー「BLOWER」は昔の図面と工具を用いて制作された!

時に発売されますクラシックバイクやクラシックカーの復刻版。でも、そのほとんどは最新版のエンジンや機能パーツに換装された、クラシカルな外観を持っただけのニューモデルであります。

が……このたびベントレーが発表した「BLOWER」は、まったく次元が異なるのです。なんと当時の図面と工具を用いて、完全復刻の形で制作されているのであります!

 

ベントレー「BLOWER」が完全復刻!

それがコチラ!ベントレーが90年ぶりに新車として再生産した「 Blower」のプロトタイプカー「CarZero」であります。「ベントレーなんてどうせ買えないし興味ないよ……」とおっしゃる方もいることでしょうけれど、ちょっとお待ちを。その再生産工程がとにかく凄いのです。というのも……

同社が所有するコレクションの中から、世界で最も価値あるベントレーとされている1929年式「Blower」のレースカーを分解。すべての部品を測定、スキャンしたそうで、その測定データとオリジナルのブロワーに使用された設計図と工具、治具とを使用して部品から完全復刻したというこだわりようです。

 

1,846もの部品が再設計・再生産された!

エンジンの総排気量は4,500cc。オリジナルの直列4気筒4,398cc SOHC16バルブユニット+ヴィリヤース製スーパーチャージャーという当時の設計を再現。オーバーヘッドカムシャフト、シリンダーごとに4つのバルブ、ツインプラグを装備しています。

新しく作成されたブロワーエンジンは、当時と同じくクランクケースにマグネシウムを使用するなど、正確に再現されているのであります。1920年代にマグネシウム製クランクケースを採用していた事実にも驚かされますが、それを再生産するっていう……もう酔狂の世界だと思いませんか?

 

シャーシはイスラエルに本拠を置く「Newton&Sons Ltd」の専門家によって手作業で成形され、ホットリベットで留められたヘビーゲージ鋼で作成されています。ダービー近郊に拠点を置くこの200年の歴史を持つ会社は、伝統的に蒸気機関車や牽引エンジン用のボイラーを製造しており、当時の方法で金属を鍛造および成形するスキルがあるのです。

 

その一方で、「ヴィンテージカーラジエーターカンパニー」は鏡面研磨されたラジエーターシェルや、スチールと銅で形成された手打ちの燃料タンクなど、ブロワーの主要コンポーネントの正確な再現を寄与しました。リーフスプリングとシャックルは、75年近くの経験を持つウェストミッドランズのスペシャリストであるジョーンズスプリングス社によって元の仕様に作られています。

 

ブロワーの象徴的なヘッドランプは、シェフィールドの「ヴィンテージヘッドランプレストレーションインターナショナル」という企業により生まれ変わりました。父と息子のチームで、銀細工とオリジナルの仕様からビンテージデザインのヘッドランプを作成する能力で世界的に有名なのだそうです。

 

「Blower」はイギリスの旧車文化の奥深さの象徴!

ちなみに残念ながら写真はありませんが、シート内部には天然の馬の毛が10kgも詰め込まれており、これもまた、当時と全く同じ仕様なのだとか。

エンジンから車体、ボディトリムに至るまで、ほとんど全てをイギリスの業者と協力して再生産に漕ぎつけたベントレー「Blower」を見て、同国の旧車文化の奥深さに感銘を受けた筆者であります。

ベントレー

公式サイト

Reggy

オートバイ系雑誌・書籍編集をする傍ら、自転車輸入販売業として起業。得意ジャンルは自転車(子ども車・子ども乗せ・クロスバイク)・オートバイ・自動車・アウトドア。