あおり運転対策法案って具体的にどんな内容?

ハンドル

連日続くあおり運転の報道。いつ自分が被害者になってもおかしくない時勢になってきました。その動向を受け、2020年6月10日に道路交通法の一部が改正され、あおり運転対策法案(妨害運転罪)が創設されました。抑止力として期待されています。

今回の記事ではあおり運転対策法案はどのようなものなのか、そしてあおり運転の事件とはどのようなものだったのか、実際のケースをまじえながら解説します。

 

あおり運転行為を厳罰化

道路交通法

2020年6月以前はあおり運転という名目で罰することはできず罰することが難しい行為でした。そのため最悪のケースに至った場合に危険運転致死傷罪などで裁くしかなかったのです。

 

妨害運転罪の創設によって車間距離を詰めたり、突然の進路変更などの行為をあおり運転として定め厳罰化しました。ほかにも、急ブレーキ、危険な追い越し、対向車線へのはみ出し、執拗なクラクションやライト、幅寄せなども適用できるケースとして明確化されています。

 

もし、あおり行為となる運転をした場合は3年以下の懲役、または50万円以下の罰金を課されるほか、行政処分として25点の減点がなされ即時に免許取り消しと、厳罰化されているのです。

 

話題になったあおり運転ニュース

新聞紙

こうした背景には、やはり原因となった大きな事件がありました。ここでは、その契機となった2つのニュースを振り返っておきましょう。

 

トラックの追突にまで発展した「東名高速夫婦死亡事故」

東名高速

議論の的になった2017年の東名高速夫婦死亡事故。

加害者は事件の前に被害者と近くのパーキングエリアで、運転マナーの悪さを注意されたことに、加害者が逆上。先行する被害者に追いつき、被害者車両の前に割り込み停車させ、そしてトラックによる追突事故にまで発展したのです。

 

東名高速夫婦死亡事故では妨害運転罪創設前であったため、危険運転致死傷罪、監禁致死罪で裁判が進みました。いずれもあおり行為をダイレクト罰することはなく、ニュースを見てやきもきした視聴者は少なくないでしょう。

 

暴力行為に日本中が震撼した「常磐自動車道あおり運転傷害事件」

高速道路

常磐自動車道あおり運転傷害事件は、2019年に発生しました。高速道路上で被害者車両を先行しつつも蛇行運転、急なブレーキをしたうえで半ば強制的に被害者車両を停車させ、窓を開けさせ顔面を殴るなどした悪質な事件です。

加害者は事件が起きる前に被害者にあおり運転をされたと思い、仕返しをしようと傷害にまで至ってしまったといいます。ネット上で拡散されたドライブレコーダーの映像はセンセーショナルなもので恐怖を覚えた人もいらっしゃるでしょう。

 

しかしこの事件も妨害運転罪創設前であったため、適用はできず、2020年10月に地裁判決で強要と傷害の罪として執行猶予付きの判決がくだりました。

 

もはや他人事とはいえないあおり運転。させない、そしてしないためにも運転中は穏やかな気持ちでいたいものですね。ちょっとした短気がその後の人生を大きく変えてしまうかもしれませんよ。

S.H

S.H

美容系メディアを中心に活躍しているライター兼ウェブデザイナー。愛車は2016年モデルのワインレッドが美しいエストレヤSE。