ヴァージン・ギャラクティック社が、人工衛星用ロケット「ランチャーワン」の打ち上げに、現役を退いていたジャンボジェット機「ボーイング747-400」を使うことを発表した。
https://www.youtube.com/watch?v=L2OT8Fvo1zw
レコード会社や航空会社の運営でおなじみのヴァージン・グループが運営
ヴァージン・ギャラクティック社といえば、レコード会社や航空会社の運営でおなじみ、リチャード・ブランソン会長率いるヴァージン・グループ(本拠地イギリス)の宇宙開発部門だ。
1人250,000ドル(約3000万円)の宇宙観光旅行を計画するなどで有名になった会社だが、2014年に開発中の宇宙旅行用航空機、スペースシップ2がアメリカで墜落。死亡者が出る大事故になったこともあってか、最近は人工衛星の打ち上げにも力を入れている。
ヴァージンが開発した小型衛星打ち上げ機ランチャーワン
これは、ジェット航空機に装着して空まで運び、そこから発射して大気圏を抜けるといったシステムを使うことで、打ち上げまでの時間とコストを大幅に削減できると注目されているロケットだ。
2012年に発表されたこのプロジェクトは、当初は新型ジェット機のホワイトナイト2を使う予定だった。が、前述のスペースシップ2墜落時にホワイトナイト2を使ったことが影響したのか、ここに来てマザーシップ(ランチャーワン輸送用ジェット機)を変更。以前、グループ会社のヴァージン・アトランティック航空が使っていたボーイング747-400、通称「コスミックガール」を使うことになったのだ。
ヴァージン・ギャラクティック社はその理由を、「ランチャーワンのペイロード(航空機へ積む重量)を考えると、ホワイトナイト2より747−400の方が機体として適している」のだとか。
「使い古しジャンボジェット」が、宇宙ビジネスで見事復活なるか?
「コスミックガール」へのランチャーワン装着は、本来747−400にある左主翼下の第5エンジン搭載スペースを使用。現在、初期点検が完了、ロケット装着用に主翼の改良などが行われている。
一度お役ご免となった「使い古しジャンボジェット」が、宇宙ビジネスで見事復活なるか? 「コスミックガール」の健闘を祈る!
参考 – Youtube:Virgin Galactic – LauncherOne’s New Mothership