スズキが昨秋に開催されたEICMA2023(ミラノショー)で世界初公開し、2024年1月から販売を開始した「GSX-S1000GX」は、スポーツツアラーとアドベンチャーを融合させたクロスオーバーバイクです。
「GSX-S1000」シリーズのエンジンを搭載しつつ、優れた機能パーツを装備しています。その上、先進電子制御技術を満載し、ある意味でスズキ最強の1台と言えます。
そんな「GSX-S1000GX」には、ヨーロッパで早くもバリエーションモデルが誕生しました!
「GSX-S1000GX」はスズキ最強のクロスオーバーモデル!
こちらが「GSX-S1000GX」。スポーツツアラーとアドベンチャーを融合させた、今風に言うとクロスオーバーモデル、昔風に言えばデュアルパーパスモデルです。
少々腰高な感じが冒険心をそそりますね!
クロスオーバーモデルとして、オンロード走行に主眼が置かれています。
アドベンチャースポーツモデル「Vストローム1050DE」では、ここまで攻めた走りは不可能でしょう!
逆にオフロードの走破性はそれほど考慮されていません。
「アドベンチャーの雰囲気を融合させた」ということから、オフロードをガンガン走るよりも、ヨーロッパに多い石畳にもひるまず進入できるととらえると良いでしょう。
「GSX-S1000GX」が搭載するのは排気量999ccの水冷4気筒DOHCエンジンです。これはモデル名から推察できるように、「GSX-S1000」「GSX-S1000GT」と共通のものです。
最高出力112kW / 11,000rpm、最大トルク106Nm / 9,250rpmを誇ります。
そのエンジンを支えるのは、軽量なツインスパーアルミ製フレームです。もちろん、スイングアームも軽量なアルミ製を採用しています。
「GSX-S1000GX」を特別なものにしているのが、電子制御サスペンションの採用です。
速度や路面状況、ブレーキによる車両の姿勢変化に応じて、サスペンションの減衰量やプリロードを電子制御するスズキアドバンスドエレクトロニックサスペンション(SAES)をスズキの二輪車として初採用しています。
このSAESにIMU等のデータを組み合わせることで凸凹路面を検知し、サスペンションの制御量を自動で切り替えるスズキの独自プログラム、スズキロードアダプティブスタビライゼーション(SRAS)を開発・搭載しました。
これにより、未舗装路での振動を抑えたスムーズな乗り心地と、オンロードでのダイナミックなスポーツ走行の両立が可能となりました。
「GSX-S1000GX+」はパニア標準装備のバリエーションモデル!
そんなクロスオーバーモデル「GSX-S1000GX」に、ヨーロッパでバリエーションモデルが追加されました。それがご覧の「GSX-S1000GX+」です。
高いスポーツ性をそのままに、ご覧のように左右にパニアが標準装備されており、ロングツーリングでの実用性向上が実現しています。
この「GSX-S1000GX+」こそが、スズキの最強クロスオーバーモデルと呼べそうに思えますね!
今のところ国内販売に関するアナウンスはありませんが、今春開催の東京モーターサイクルショーで発表されるはずですので、楽しみに待ちましょう!
「GSX-S1000GX+」のスペック
エンジン形式 | 水冷 4ストローク 並列4気筒 DOHC |
排気量 | 999cc |
最高出力 | 112kW / 11,000rpm |
最大トルク | 106Nm / 9,250rpm |
車両重量 | 232kg |
全長×全幅×全高mm | 2,150×925×1,350mm |
最低地上高 | 155mm |
シート高 | 845mm |
変速機 | 6段リターン |
燃料タンク容量 | 19.0L |
タイヤサイズ | F:120/70ZR17M/C (58W)、R:190/50ZR17M/C (73W) |
カラーラインナップ | Metallic Triton Blue (YSF)、Pearl Matt Shadow Green (QU5)、Glass Sparkle Black (YVB) |
価格(税込) | 15,599ポンド(日本円:約296万円) |