チェコ共和国のバイクメーカー JAWAをご存知でしょうか? 当サイトでは過去に……
こんなモデルとともに同社の歴史についてもご紹介していますが……復習がてら再掲しておきます。
JAWAはチェコ共和国のメーカーだった!
ヤワは、1929年にチェコスロバキアの”ヤナチェック・アーマメンツ・ファクトリー”がドイツの”ヴァンダラー”のオートバイに関する権利を買い取り、社名をヤナチェック・ヴァンダラー(Janacek Wanderer)として設立したメーカーです。後に短縮して、JAWAとなりました。
当初はヴァンダラーをベースにした4ストローク車をリリースしていました。写真は1939年式の350ccOHVエンジン搭載車です。
一方で、同社で最も有名なのは空冷2ストロークエンジン搭載車。写真は現行モデルのJAWA「350 Retro」。実は、今でも彼の地では、この空冷2ストロークエンジン搭載車の製造が続けられており、未だに旧東欧圏や中南米に輸出されているのです。
残念ながら、排ガス規制に引っ掛かるため西側諸国への輸出は途絶えていましたが……。
インド企業に買収されたJAWAがニューモデル「PERAK」を発表!
いよいよ本題。そんなJAWAがニューモデル「PEREK」を発表したのであります。上掲過去記事では、JAWAが最新排ガス規制に対応できない中国製エンジンを搭載していることを紹介していましたが……今回はEUでの2020年中の発売も同時に発表されているのであります!
それより何より、まずは、この中々に魅力的なエクステリアにグッと来るライダーさんが多いことと思います。
その佇まいは、古き良き時代のイギリス車のようではありませんか! それもそのはず……なんとJAWAの発行済株式の65%をインドのマヒンドラ社が購入済であり、今や本社所在地がインドに移転しているのであります!
で、インドと言えば、旧イギリスの植民地。そして……あのロイヤル・エンフィールドの本拠地でもあるわけ。ということで、JAWAはエンフィールドと肩を並べて、ネオクラシックモデルの新勢力として育つのではないか……なんて思えて来るのであります。
「PERAK」が搭載するのは、水冷4ストローク単気筒DOHCエンジン。総排気量は日本人バイカーにとっても魅力的な334cc! ボア×ストローク=81 x 65mm、11:01の圧縮比であり、最高出力は控え目に30bhpを発揮します。
そして……ホイールベースは1,485mmと、まぁコンパクトなサイズ。ホイールは前18の後17。シート高は750mm。そして重量は……179kgもあります。この辺りも「馬力?重量?そんなん知るか!」というインド流です。
「PERAK」はお値段もインド化されている!
それでも……このネオクラシカルなエクステリアは……少なからず魅力的だと思うのは筆者だけではないはず。
しかもですよ、注目すべきは、そのお値段。ニューデリーのショールーム渡しで……1,94,500ルピー! って、日本円にすると、約28万円なのであります……
ロイヤルエンフィールドが証明したように、もはやインドの工業製品は(それなりに品質管理をする人がいれば!)充分に先進諸国でも通用するレベルにあります。なので筆者は、この「PERAK」を引っ提げてネオクラシック市場に打って出るJAWAが、それなりの地位を築くのではないかと……そう考えています。
皆さん、どう感じましたか?