外装カスタムには大きく分けて2種類ありますよね、「いかに原型を残しつつテイストを変えるか」という原型リスペクトと、「いかに奇抜でクールな見た目にするか」という芸術志向の2種類です。
どうやら海外で非常にファンの多い「NCT Motorcycle」は後者の芸術志向タイプなようで、非常に奇抜でエキセントリックなカスタムバイクを世に送り出しています。
今日はこちらの「NCT Motorcycle」の中でも特にハイセンスなカスタムをご紹介していきます!
「NCT Motorcycle」ってどんなとこ?
「NCT(National Custom Tech) Motorcycle」は2016年からオーストリアに居を構える新世代のカスタムショップです。攻撃的なレイアウトと勇ましくも美しい色使いが特徴で、カスタム済みバイクやパーツ、オーダーメイドカスタムなどをメインに取り扱っています。
主にBMWのカスタムをしていますが、ホンダ、ハーレー、ドゥカティなども扱っていて、しかも皮肉なことにBMWのカスタムよりも結構イケメンに仕上げているんです。
あまり多くを語らないショップなのか、上記の基本的な情報しか公開していませんがその腕は確かです。では早速代表作品をご紹介していきます!
Ducati 750SS 「Predetor」
街乗りバイクというのはカスタムの際には比較的おとなしい、派手ではないシックなものに偏りがちですよね。ですかどうやらNCTはその枠には収まらないようです。
サムネイルにもなっているこちらの喧嘩上等なカフェレーサーはDucati 750SSをベースにした「Predetor」というカスタムです。その名の通り捕食者のようにそこら辺のバイクを蹴散らしていきそうな勇ましい姿には目を見張ります。
フレームを切り落としただけでなく、パウダーコートフィニッシュで仕上げ、スイングアームをヴィンテージのDucati 748のものと交換しています。新しくUSDフォークを装着させ、ブレーキシステムもドリルドディスクのものを採用し制動性を上げています。
フラットトップかつ細身と、非常にコンパクトに仕上げられているので街乗りの際にはストレスフリーな縦横無尽さを見せること間違いないでしょう!
1978 Honda CX500「Highflyer」
ホンダカラーでトリコロールを演じるこちらのレーシーなカスタムは「Highflyer」という翼を冠するホンダにふさわしいネーミングがされています。
カスタムとしては、すべてにパーツをいったんバラしてNCTオリジナルのリアフレームを採用、シートとシートカウルとタンクも併せてレーシールッキングなものに変更されています。フレームとリムはブラックパウダーコーディングされ、エンジン部分も黒に染められています。
両脇から伸びるエグゾーストもオールハンドメイドです。エンジンは手付かずですが、さすがに古くなったエンジンクーラーは電動のものに変更したそうです。
後部シャシーはオーリンズ製になり、フロントブレーキはブレンボを採用、直径320㎜のブレーキディスクで制動性もしっかり確保しています。
Magura製の油圧ヒッチとブレーキポンプが装着されています。ヘッドライトはLEDのものに換装されており、フォークはDucati製のものに取り換えられています。
おしゃれをしつつもレーシーに引き締められたデザインはとても魅力的です。足回りも非常に改善されているようなので乗り味バツグンでしょうね。
BMW R nineT「Yellow Baron」
スピーディーな印象を与えるイエローのボディとブルーのシートがとても絶妙なハーモニーを演出するこちらのスクランブラーはおなじみのBMW R nineTをベースにしています。BMW大好きなNCTらしい、非常に完成されたカスタムですね。
全体的なバランスとベースの面影を保ちつつも、しかし別次元のベクトルを交えてR nineTを生まれ変わらせています。
リアフレームをすべてオリジナルのものに一新させ、タンクをBMW R100 RSのタンクに変更させることでヴィンテージ感を演出しています。Magura製のブレーキシステムと油圧クラッチを導入し、繊維質のスイングアームにLEDテールランプを装着しています。さらにスポークホイールをチューブレス化することによって実走性にも配慮しています。
とてもハイクオリティ・ハイエンドなカスタムですね。およそ重度のBMWファンでないとできないような大変な作業だったことが手に取るように伝わってくる逸品です。
Harley-Davidson XG Street 750
ビビッドなネブラブルーのボディとブラウンのレザーシートがどことなく「チョコミント感」を醸し出すこちらのカスタムバイクのベースは、おなじみのHarley-Davidson XG Street 750です。さすがのNCTもハーレーへのリスペクトなのか、エンジン、サスペンション、ホイールそしてブレーキはもとのままにしていますが、それ以外でやはり独創的な世界を演出しています。
ボディはもはやオーバーホールカスタムされています。100%ハンドメイドのタンク、テールセクション、フロントフェンダーとサイドカバーを装着し、全く別次元のオーラを醸し出しています。Kellerman製のウィンカーとLSL製のハンドルバーを採用し、トリミングされたコンパクトなマフラーはよりスポーティな印象を与えてくれます。
とっても美しいターコイズブルーですね。「チョコミント感」とは言いましたが決してディスっているつもりはなく、むしろ個人的には非常に好感度が高い色使いです。女性ファンがつきそうなくらい美麗なデザインだと思いました。
ショップへのアクセスはこちら!
ショップのホームページはこちらをご参考ください。
注意点としては、ホームページはすべてドイツ語(オーストリア訛り)で統一されており、英語版のページはないので語学に富んだ方もしくは翻訳されたちぐはぐな日本語を読解できる方にしかお勧めできないというところです。
とてもバイク愛とセンスに溢れたショップですので、オーストリアに行く機会があればぜひ訪れたいですね!
以上、「NCT Motorcycle」のご紹介でした!