カワサキが誇るスーパースポーツシリーズが「Ninja ZX」で、その頂点に立つのが「Ninja ZX-10R」シリーズです。カワサキがスーパーバイク世界選手権(SBK・WBS)において前人未踏の6連続タイトルを獲得しましたが、そこに参戦するためのベースマシンが「Ninja ZX-10R」です。
そんなレースにおけるハイポテンシャルを公道でも楽しむことができる「Ninja ZX-10R」シリーズの2024年モデルが発表されましたので、ご紹介いたします。
初代カワサキ「Ninja ZX-10R」は2004年発売!

Ninja ZX-10R 2004年モデル 海外仕様
こちらが記念すべき「Ninja ZX-10R」の初代。2004年に海外で発売されたモデルです。カワサキの力の入れ具合がよく分かりますので、当時のプレスリリースを引用しておきます。
リッタークラスにおける究極のスーパースポーツモデルを開発しました。(中略)優れたハンドリングと走行安定性を実現するには、極限まで軽量化されたコンパクトなシャーシこそが最良の手段であると考え、その結果としてもたらされたのが、MotoGP マシン「Ninja ZX- RR」にも見られるショート・ホイールベースとロング・スイングアームからなる車体構成でした。
600ccクラスとほぼ同レベルのコンパクトなオールアルミ・フレームと高剛性のロング・スイングアームの組み合わせによって、「Ninja ZX-10R」 はサーキット走行やワインディングにおける優れたハンドリング性能を実現しています。
この「Ninja ZX-10R」は長らく海外仕様であり、2017年にようやく「Ninja ZX-10RR」レース専用モデルが国内で特別販売されました。
カワサキ「Ninja ZX-10R」シリーズ国内販売は2019年開始!
そして2019年3月より、ついに「Ninja ZX-10R」シリーズが2020年モデルとして国内販売されました。写真は今やお馴染みの「Ninja ZX-10R KRT Edition」。
この2020年モデルでは「Ninja ZX-10R SE」という上級モデルも発売されました。
この「Ninja ZX-10R SE」では、カワサキ最先端の電子制御サスペンションKECS(カワサキエレクトロニックコントロールサスペンション)を搭載しています。
ベースモデルに使用されているサスペンションをベースとしつつ電子制御システムにより、路面や走行状況に合わせて瞬時に減衰特性を最適化。ベストな路面追従性を実現しています。加えてマルケジーニ社製鍛造ホイールを装備するなど、サーキットからツーリングまで幅広いシーンでその真価を発揮して、魅力をさらに高めています。
2020年モデルで最も注目を集めたのが「Ninja ZX-10RR」。「Ninja ZX-10R」シリーズのフラッグシップモデルです。
チタニウム製コネクティングロッド、サスペンションセッティングのファインチューン、マルケジーニ社製鍛造ホイールの採用など、エンジンとシャーシに改良を加え、サーキットにおけるポテンシャルを向上させた特別なシングルシートモデルとして登場。世界500台の限定生産でした!
カワサキ「Ninja ZX-10R」シリーズは2021年にモデルチェンジ!
国内販売が定着した「Ninja ZX-10R」シリーズですが、2021年に発売された2022年モデルでは、モデルチェンジが行われました。
・空力性能を約7%向上させた流線形でレーシーなスタイリング
・ダウンフォースを約17%向上させた一体型ウイングレット装備のカウリング
・軽量コンパクトな新型LEDヘッドライト
・よりコンパクトな形状としながらもカウル形状により従来と同じ効率を維持するラムエアインテーク
といった外装類の変更のほか、
・スーパーバイク世界選手権参戦マシンからのフィードバックに基づく空冷オイルクーラー
・コーナリング性能を向上させた、シャーシジオメトリのアップデート
・サーキット走行でのアグレッシブなライディングポジションを実現する新しいシートデザイン
といった機能パーツの変更が行われました。また快適なツーリングを楽しむことができるクルーズコントロールが採用されるなど、実用面でのアップデートも施されていました。
これがカワサキ「Ninja ZX-10R」シリーズは2024年モデル!
前置きが長くなりましたが、こちらが今回発表された「Ninja ZX-10R」2024年モデルがこちらです。
水冷4ストローク並列4気筒DOHC4バルブエンジンのほか、フレーム、機能パーツ等、デザイン以外の変更はありません。
2024年モデルは、“メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック”の1色のみです。
そして、同時に「Ninja ZX-10R KRT Edition」の2024年モデルも発表されました!
Ninja ZX-10R KRT Editionは、レース向けの高性能を持ちながら、普段のストリート走行でも楽しめるバイクです。カウルにはウイングレットが組み込まれ、優れた空力性能とダウンフォースを生み出します。
小型のヘッドライトと大口径のラムエアインテークが、次世代のNinjaスタイルを表現。さらに、ファクトリーマシンの技術を活かした空冷式オイルクーラーがエンジンのパフォーマンスを向上させます。
また、TFTインストゥルメントパネルにはエレクトロニッククルーズコントロールやスマートフォン接続機能が搭載するなど、先進的機能を備えています。
モデルチェンジはありませんでしたが、充分すぎるサーキットでの走行性能と公道での機能性を備えたモデルです。
「Ninja ZX-10R」シリーズのスペック
エンジン型式 | 水冷 4ストローク 並列 4気筒 DOHC |
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排気量 | 998cc |
最高出力 | 149kW / 13,200rpm ラムエア加圧時156.8kW / 13,200rpm |
最大トルク | 115Nm / 11,400rpm |
車両重量 | 207kg |
全長×全幅×全高(mm) | 2,085×750×1,185 |
最低地上高 | 135mm |
シート高 | 835mm |
変速機 | 6速リターン |
燃料タンク容量 | 17L |
タイヤサイズ | F:120/70ZR17M/C (58W)、R:190/55ZR17M/C (75W) |
カラー | メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック(Ninja ZX-10R) ライムグリーン×エボニー(Ninja ZX-10R KRT Edition) |
価格(税込) | 236万5,000円 |
以上、「Ninja ZX-10R」シリーズの2024年モデルのご紹介と、初代からの歴史の振り返りでした。
両モデルとも2023年8月31日(木)に発売予定で、車両本体価格は236万5,000円(税込)です。気になる方はお近くのカワサキプラザなど、カワサキ正規取扱店へお問合せください。