【玄人向け?】ツーリングルートとして「農道」という選択肢

東京・大阪といった大都市とその近郊に住んでいると、なかなか行き当たることもないかもしれませんが……

地方の遠征ツーリング等で地元ホスト役幹事の設定したコースに、混雑した幹線路を快適にショートカットするお楽しみコースとして含まれていることの多い農道。

基本的にナビに表示はされますが、経由設定でもしないかぎりはルーティングされることはないので、通常は地元民しか使うことのない、知る人ぞ知るコースであることがほとんどです。

 

今回の記事では、そういった農道にスポットを当ててみます。

 

農道って?

画像は直接の営農作業用通路のあぜ道です。

農道とは、ごく簡単に言ってしまえば農業(漁業)の振興を目的として整備された道路です。

 

農免農道

「農林漁業用揮発油税財源身替農道整備事業」により整備された道路のことを、農免農道(農免道)といいます。

農林漁業用機械にて消費される揮発油にかかる税金を、道路という利便を供授して還元することによって免除するといったものです。

広域農道

「広域営農団地農道整備事業」によって整備された道路のことを、広域農道といいます。

産品の集出荷・加工に付随する輸送を速やかにして市場競争力を高めるとともに、農漁村の生活水準の改善に資するといったことを目的としています。

一般農道

農道網の基幹となる農道のうち「一般農道整備事業」により整備されたもので、上記の農免・広域にあたらないものです。

ふるさと農道

「ふるさと農道緊急整備事業」に基づき、地方債を財源として集落間や集落と基幹的公共施設を連絡する道路を整備する、2007年までの時限措置により整備された道路です。

 

いずれも正式名称としては○○農道としてありますが、各地域ごとに「○○ロード」「○○ライン」といった愛称があり、定着していることも多いです。

 

具体的なコース例

広島県西部在住の筆者のよく使うコース一例です。

高北広域農道

土師ダム(広島市北部)から灰塚ダム(三次市東部)に抜けるルートとして多用するルートです。

付近の下道としては随一の直線路があります。

 

左右に広がる森と、その切れ目切れ目の田園/牧草地の様子から、仲間内では広島ニュル(ブルクリンク・ノルトコース)と呼ぶことも。

 

大島オレンジライン

沿岸の国道沿いは観光行楽地として整備されて交通量が増えてしまった大島を、飲まず食わずでストイックに走ることに専念できる島内縦走ルートです。

名前のとおりみかん畑を縫うように造られた道で、瀬戸の多島美を眺めながらゆったり流すセクションと、ひたすらセンターラインとガードレールを注視して体重移動するセクションとを楽しめます。

 

豊関広域農道(とその接続路いろいろ)

特定地元民にコースどりを任せておくと、角島に行くときは必ず通る快走ルートです。

基本的に前走車のテールとガードレールとセンターラインしか見ていない・見ていられないので、どこをどう通るのかはほとんど覚えていません。

 

芸北広域農道

比較的新しい道で舗装の痛みもないのですが、攻めるには速度が乗り過ぎてしまうので、新緑・紅葉の季節にゆったりと流すには最適な道です。

が、新鮮な厩肥を満載したトラックが走っていることが比較的多いので、追走になりそうな場合は小休止を検討してもよいかもです。

 

飯石ふれあい農道

三瓶山に向かうのに、国道54号や国道184号を(時間的に)ショートカットするのに使います。
全線を走れば広島-出雲間の連絡路としても使えますので、幹線路で交通の流れに沿って(ペースの速い遅いは別として)先行車にひたすら追随するのが嫌いといった人にはオススメです。

 

農道走行での特色

農道も一般的な道路と同様に、法律上でもきっちりと公道として定義されており道路交通法が有効となります。

ですが、一般的な道路を管轄しているのが国土交通省なのに対して農林水産省の管轄となり、若干標識のパターンや設置密度が違っていたりして、かなり曲がりくねった区間でも速度標識がない/極端に少なく、一般道の最高速度である60km/h走行区間として判断できる場合が多いかもしれません。

 

くわえて多くは山間の閑散地域ということもあり、基本的に信号はありません。(コース取り次第で下道30km超ノンストップも可能)

ただ、「農道では(管轄のせいで)取締りやらない」と言い切る人もいますし、確かに実際にやっているところは見たことありませんが・・・・・・道路交通法が及ぶ限り「絶対」ではないことに留意するとともに、節度をもった走行を心がけましょう

 

農道走行時の注意点

一般車両の通行は制限されていませんが、農漁業に従事される方が仕事のために使う道路です。

低速の作業車も通行していたり、集荷荷下ろしでの駐車もありますので、互いの安全に注意するのはもちろんながら、作業の妨げをすることなく謙虚に通行させてもらいましょう。

 

国道、県道と公差するときは、いくら道幅が広くとも通常は農道側が一時停止になっているので注意が必要です。(以前国道側からこれを取締りしているのを見かけたことはあります)

農繁期には、トラクターのタイヤに詰まったであったり、刈り取ったなどが路面に散乱していることもありますので、これらにも注意です。

 

快走農道の探し方

実際どれほど快適に通行できようとも、通常ナビで案内されることのない農道ですがどう探せばよいでしょうか?

 

ツーリングマップルR 中国・四国

ネットを含む口コミ、ツーリングルートのネット地図(衛星写真)での下見等もありますが…… おすすめはやはり「ツーリングマップル」ではないでしょうか。

 

ナビの表示する「移動だけを目的として効率のいいルート」に頼っていてはわからない、例え結果的に非効率ではあってもバイクで走ってこそ楽しい・快適なルートは農道だけとは限りません。

恐る恐るでナビを無視して進んでみると、ナビに表示されたガタガタの県道よりも遥かに立派な道路が現れることだってよくあることですよ!

 

参考ーPhoto-AC,Unsplash,PixaBay