今年の鈴鹿8時間耐久レースでは、ヤマハファクトリーチームのマシンにTECH21カラーが復活することが大きな話題となっています。しかし、このTECH21とはいったい何?と思った方もおられないでしょうか。TECH21について探ってみると、ヤマハの歴史や、あの有名デザイン会社とのつながりも明らかになり、知れば知るほど興味深いものでした。
多くのスターライダーがまたがった伝説のヤマハTECH21カラー
昔からのヤマハファンにとっては「TECH21カラー」は特別な存在といえるのではないでしょうか。
1985~1990年の間、鈴鹿8時間耐久レースに本格参戦したヤマハワークスチームのファクトリーマシン「FZR750」「YZF750」にペイントされたカラーリングです。
マシン全体のあわいブルーに「TECH21」と大きく貼られたロゴ。これに乗ったライダーは「ステディ・エディ」と異名をもつエディー・ローソン氏、”キング”の称号を得たケニー・ロバーツ氏、日本人ライダーのヒーローだった平忠彦氏と、スターライダーが勢ぞろい。
ヤマハワークスチームが1987年の鈴鹿8耐初優勝を皮切りに1990年にも優勝し、当時の8耐には20万人もの観客がおしよせ、バイクブーム真っただ中だったため、TECH21はバイクユーザーだけでなくそうでない一般の方々からも知られるようになりました。
TECH21とは?
TECH21とは1980年代から1990年代にかけて資生堂から売り出された男性用整髪料や基礎化粧品のブランドです。現在は販売されておいらず、今の20代や30代の方にとっては馴染みがないでしょう。
資生堂は平忠彦氏をCMキャラクターに起用し、さまざまなCMに平氏が登場してきました。
当時、平氏の男前で甘いマスクに多くの一般女性がファンになり、TECH21の商品イメージアップだけでなく、8耐ファンやバイクファンの拡張にも大きく貢献しました。
TECH21と平氏のタッグがあまりにも人気だったせいか、ファクトリーマシンに乗っている平氏がイラストされた特別ボトルも販売されていました。
TEHC21をデザインしたのはヤマハとも造詣が深いあのデザイン事務所
TECH21に使われた容器のデザインを手掛けたのは、GKダイナミックというデザイン事務所です。「GKダイナミック」または「GKデザイン」と聞いてピンとくるヤマハフリークもおられるでしょう。
GKダイナミックは1955年発売のYA-1からヤマハ製品のデザインを多く手掛けてきました。ヤマハ、資生堂、GKグラフィック、この3社のつながりが偶然だったのか、それとも必然たっだのか非常に興味深いです。
令和元年のヤマハ・YZF-R1にTECH21カラー復活
ヤマハは2015年の鈴鹿8耐からファクトリー参戦を再開し、ここまで4連覇を達成!
もちろん今年は5連覇を狙い、マシンは昨年と同様にYZF-R1をベースにしたマシンを投入し、ライダーは中須賀克行選手、アレックス・ローズ選手、マイケル・ファン・デル・マーク選手と昨年の優勝メンバーをそのまま揃え、盤石の体制です。
そして、最大の注目がTECH21カラーの復活であり、スポンサーである資生堂の協力で復刻は実現しました。なお、男性化粧品の資生堂TECH21は販売終了になっており、再販の予定はありません。
それでも伝説のカラーリングが復活することは、ヤマハファンや8耐ファンにとっては嬉しいかぎり!
また、ヤマハは1985~1990年のTECH21商品やTECH21チームにまつわるアイテムなど、TECH21グッズの現物を持参し、ヤマハファンブースに持参すれば、限定1,000着で「ヤマハ8耐オリジナルTシャツ」などのグッズをプレゼントするキャンペーンを実施し、当時のヤマハファンにとっては嬉しいイベントです!
果たして、TECH21のYZF-R1が5連覇の偉業を達成するのでしょうか。
鈴鹿8耐は7月25日(金)、26日(土)に予選、28日(日)の11:30に決勝レーススタートです!
【TECH21グッズキャンペーンについて】「ヤマハ8耐オリジナルTシャツ」プレゼントキャンペーン!