すっかり梅雨も開けて夏真っ盛り。バイカーの暑さ対策も本格的に始めなければならなくなってきましたね。巷ではファン内蔵の「クールウェア」や後付のクーリングファンがだんだん市民権を得てきていますし、すっかり手放せなくなっている人も多いことでしょう。
でも空気で冷やすなんて、バイクのエンジンじゃないですけど、そろそろ古いかも。夏のバイカーウェアもすでに水冷化の波が来ているんです!
冷却効果の高い「水冷ベスト」がこの夏マスト
現在の冷却ウェアの主流は、冒頭で述べたような小型のファンを回して服の中に大量の空気を取り込み、汗を気化させて冷却する「ファン付きウェア」です。しかし「外気温が一定以上に高い場合や、ハードに動き回る場合はどうしても冷却効果が薄れてしまう」という欠点があります。
そこで新たに注目されているのが「水冷ベスト」。モデルにもよりますが、おおよそ4℃くらいの冷水をベスト内で循環させているので、ほぼ外気温に左右されず冷却効果を発揮。体の熱を冷ましてくれるんです!
販売当初こそ、ファン付きウェアと同様に作業員向けのアイテムでしたが、最近ではバイカーの間でも注目を集めています。なにより、ライダースジャケットの内側に着れて併用できるのがうれしいところ。
作業服メーカーはもちろん、バイクウェアメーカーもだんだんと取り扱うようになってきていますし、ここで筆者のオススメを4つご紹介しちゃいます!
おすすめ水冷ベスト1:水冷クールベストLite

サンコー 水冷クールベストLite 実売価格:1万9,800円(税込)
おもしろガジェットやお役立ち商品でおなじみのサンコーからは強/弱/エコ3種類のモード切り替えができる水冷ベストが販売中。水温が比較的高めで稼働時間の長いエコモードですら、外気温より10度低い体感温度を、なんと最大180分間持続可能というパワフルさがウリです!強にすれば、暑い日でもキンキンに冷やすこともできます。

ファミコン世代の子供たちにはヒーローともいえる高橋名人。実は無類のバイク好きとしても知られている。
ファミコン世代には懐かしい、あの「高橋名人」をはじめとするバイカーの利用者も増えています。また、ツーリング先でベストが汚れても、ポンプを取り外せば洗うことができます。
おすすめ水冷ベスト2:アイスフロー

キノクニエンタープライズ メッシュクーリングベスト+バックパック型アイスクーラー 実売価格:6万5,780円(税込)
アイスクーラーはプロの作業員が現場で使うことを想定した、酷暑に負けないハイスペックな水冷ベストです。氷水がベスト内の4ラインに分かれたマイクロチューブを循環することで、安定した冷却効果を長く持続できるよう設計されています。
さらにうれしいのが、本体に付属しているバッテリーとモバイルバッテリーの併用が可能なこと。これならカンタンにバッテリー交換ができるので、USB端子のないバイクでもバッテリー切れをあまり心配しなくてもよさそうです。バックパックの他にウエストバッグ型もあり、どちらもバイカーなら違和感なく身につけることができます。
おすすめ水冷ベスト3:JAXA共同開発 冷却ベスト

帝国繊維 JAXA共同開発冷却ベスト 実売価格:7万9,200円(税込)
なんと、あの宇宙開発機構「JAXA」との共同開発による水冷ベストも登場しています!宇宙服は飛行士を有害物質から守るため完全に密閉されていることもあり、いってみれば魔法瓶の中に入っているようなもの。そのままだと温度が保たれてしまうので、体温を冷却しないとどんどん熱くなる一方なんです。
それを抑えるために培われた技術を応用して作られたのが、この水冷ベスト。いわば宇宙技術の民生化というワケ!
40分以上体感温度を外気温より平均6.7度下げてくれます。これだけみるとちょっとスペックがイマイチに見えますが、考え抜かれたチューブパターンのおかげで、着用している上半身をまんべんなく冷やしてくれるんです。また汚れてもすぐ洗濯できるので、ハードなライディングで使い倒せちゃいますよ。
おすすめ水冷ベスト4:MACNA COOLING VEST EVO

MACNA(マクナ) COOLING VEST EVO 実売価格:1万8,000円(税込)
オランダ発のバイク用品メーカー「MACNA」のバイカー専用水冷ベストです。ベスト内に「600mlの冷水を入れるだけ」という手軽さが最大の魅力。そのため重量が軽くバッテリーも不要です!
しかも、冷却効果は最大3日間持続。日帰りはもちろんのこと、1〜2泊のツーリングでも十分対応可能です。こちらもJAXAと同じく選択できるので、普段から使い倒せちゃいます。
これからはバイカーも水冷の時代!
この夏マストともいってもいい水冷ベストですが、ちょっとしたデメリットも。水を循環させる以上、内蔵・外付け問わず、その大元となるポンプユニットを身につける必要がありますし、さらに使用時間がバッテリーの持ちに左右されます。現時点ではまだまだ高額なので、ハードル高めなのも確かかもしれません。
それでも一度味わえばクセになる涼しさであることは間違いなし!一足先を行くバイカーならぜひお試しを。