スクーター大国である台湾はバイクの電動化も進み、大手メーカーだけでなくベンチャー企業も電動バイク市場へ進出しています。ヤマハもそれに注目し電動スクーターのベンチャー企業「gogoro(ゴゴロ)」と提携し、電動スクーター・EC-05が登場しました。
電動バイク先進国・台湾に電動スクーター・ヤマハ新型EC-05登場
ヤマハが台湾で発売した電動スクーター・EC-05は、12月に台湾のデザインコンペティション「Taiwan Golden Pin Design Award」で最高賞の「Best Design」を受賞し、11月に受賞したGerman Design Award 2020・Winner賞も加えて受賞しています。
未来的でスタイリッシュなデザインが好評のEC-05ですが、この電動スクーターはGogoroエナジーネットワーク社と協業により、Gogoro製電動スクーターのプラットフォームをヤマハがリデザインしてヤマハブランドから販売したもの。EC-05のデザインをヤマハ、生産をGogoroが担当し、ヤマハは台湾での電動バイク・シェア拡大を目指します。
EC-05のベースとなった電動バイクは
EC-05のベースとなった電動バイクはGogoro・S1というモデルです。
EC-05のスペックはS1とほぼ同等で50ccの相当しますが、最高速度は95km/h、加速性能は0-50km/hを3.7秒。バッテリーがフル充電だと30km/h巡行で約150km走行可能で、ガソリンエンジンの原付一種スクーターよりはるかに速く、速さと実用性を兼ね備えたモデルです。
バッテリーチャージはGoStationで!
GogoroはS1以外に4モデルの電動スクーターをラインナップし、使用されるバッテリーは、現在Gogoroが台湾国内に1,579カ所設置したバッテリー交換ステーション「GoStation」で充電されたバッテリーと交換することができます。
家でも充電可能ですが、GoStationがあれば帰る前に交換すれば済むし、街中でバッテリー残量が少なくなっても、交換ステーションで交換すれば問題はありません。
また、Gogoroが用意した専用アプリをスマホにダウンロードしておけば、今いる場所から最も近い交換ステーションを探すことができ、台湾国内でのインフラはかなり整っています。
日本でもゴゴロが石垣島で乗れる
EC-05のベースとなったgogoroの電動スクーターは、台湾だけでなく日本でも乗れる場所があり、それが石垣島です。
株式会社e-SHARE石垣は、電動スクーターのシェアリングサービス「GO SHARE」を通じて、石垣島のエコアイランド化に取り組み、そのなかで取り組んでいるのが、ゴゴロの電動スクーターを採用しました。
貸出拠点は島内に5カ所、バッテリー交換ステーションを6カ所設置し、50ccに相当する電動バイク(gogoro S1)は3時間以内で3,500円、125ccに相当する電動バイク(Gogoro S2)は4,500円でレンタルでき、利用には予約が必要です。石垣島に行った際はgogoroのレンタルを試してみてはいかがでしょうか。
日本での導入はありえるのか?
EC-05やgogoroは石垣島以外での日本導入はありえのでしょうか?現状でそのような発表はなく、バッテリーが家での充電が可能であっても、ユーザーとしてはGoStationは日本での設置を進めてほしい。そのため、日本導入は現実的とはいえません。
ホンダやヤマハが電動スクーターを日本でも販売し始めていますが、普及率はごくわずか。日本でも電動スクーターが普及できるよう、台湾を見本にメーカーが取り組んでほしいと思いますね。