日本でもコアなファンを着実に作ってきたブリティッシュバイクメーカーのNorton、歴史を辿るとちょうど120年前にも遡ります。
そんなNortonが先週NEC(National Exhibition Centre)にて発表したのがこの「ATLAS Nomad」「ATLAS Ranger」です。今回はこちらをご紹介していきます。
いにしえのバイクメーカー、現代に立つ
車のSUV と同じく、近年どのメーカーでも注目されているジャンルのスクランブラーですが、どうやら古参のNortonもその波に乗っかったようです。クラシックなデザインを損なわず、お手本のようなスタイリングに仕上げられたこちらのATLAS Nomadは「美しい」の一言に尽きます。
Rangerのヘッドライトには王冠のようにビキニカウルが装着され、ヘッドライトガードが恭しくサイドから伸びています。
現時点で公開されている写真では、シンプルかつ古典的王道のシルバーのカラーリングのものしかありませんが、カラーバリエーションはチタニウムグレイ、マンクスシルバー、ロイヤルレッド、ギャラクティックブラック、ダイアモンドホワイト の計5色があるそうです。
しかしやはり見どころはその外見ですね。コマンド961とドミネーターの遺伝子を受け継ぎ、それぞれの良いとこ取りをした優秀なデザインはまさにお手本そのもの。現行の他スクランブラーを圧倒するスタイリッシュさがきらりと光ります。
果たして日本市場へ来るのか?
気になる日本市場での発売ですが、ハイエンドモデルの「コマンド961」が日本で発売されたことを考えると、今回のATLASが日本市場で発売される可能性は非常に高いと思われます。
ファンがいることが確認できているのですから、売らないという選択肢はあまりないのではないでしょうか。
問題としては、かつてのコマンドの日本価格が本国(英国)価格の1.5倍だったように、今回のATLASの価格も日本では割高になってしまうのでは、という懸念があるということです。輸出は関税やらリスクヘッジやらで少なからずお金がかかりますから、仕方ないといえば仕方ないのですが……
気になるお値段とスペックは?
お待たせいたしました、お値段発表です。こちらのATLAS Nomad / Rangerの本国(英国)価格はそれぞれ、Nomad:9,995ポンド(145万円)、Ranger:11,995ポンド(174万円)です。
バイクの中では高価な部類ですね、日本での販売価格(推定210万円、推定260万円)とメンテナンス費を考えると目がくらみそうです……
スペック詳細はこちらです(Nomad / Ranger)
- 全長×全幅×全高:???mm×???mm×???mm
- ホイールベース:1,470mm / 1,446mm
- シート高:867mm / 824mm
- エンジン種類 / 弁方式:水冷直列2気筒DOHC
- 総排気量:650cc
- 内径×行程:82.0mm×61.5mm
- 圧縮比:11.5
- 最高出力:85.2ps / 11,000rpm
- 最大トルク:64Nm
非常にクラシックで血統書付きなイングリッシュバイクのNortonですが、伝統には必ず重みというものが金銭的にも現れてしまいます。筆者は個人的にNorton大好き派なのであまり言いたくないですが、ここまで高いとやはり世界的なシェアは限定的になってしまうのではないでしょうか。
以上、Norton ATLASの速報でした。