ベスパと言えば、お洒落でポップなカラーリング、というイメージを持たれる方が少なくないと思います。
実際、当サイトのベスパの過去記事を見ても……
こ~んな感じ。いかにもベスパといったイメージのお洒落な車両やウェアを紹介していました。ところが……
「Vespa Sei Giorni」は玄人好みの1台!
コレが今回ご紹介するニューモデル「Sei Giorni」。カラーリングもベスパらしからぬ渋いセレクトなのですが、それに留まらぬ、実に玄人好みの1台なのです。「GTS」をベースに、ベスパ史上に輝くレーシングモデルのエッセンスを注入して生み出されました。
ベース車両とされた「GTS」に倣って、本車両もベスパ伝統のスチールボディを有しており、都市部ではエレガントに、そして気が向けば小旅行に連れ出したくなるパフォーマンスを与えられています。
デザイン上のモチーフとされたのは、1951年に開催された“Sei Giorni Internazionale di Varese”への参加車両です。そこから「Sei Giorni」というモデル名が拝借されています。
ゴールドメダルを9個獲得した、ベスパ史上に燦然と輝く伝説のレーサーです。
そのオリジナル「Sei Giorni」に近いモデルが、東京モーターサイクルショー2016の丸富オートさんのブースに展示されていました。ベスパ「125」1948年モデルです。
カラーリングとヘッドライト周辺デザインに、面影を見ることができますね。
新たに生まれた「Sei Giorni」に搭載されたエンジンは、278ccの水冷4ストローク単気筒エンジンDOHC4バルブエンジン。最高出力15.6kW@7,750rpm、最大トルク22Nm@5,000rpmと実にパワフルです。
が、やはり本モデル最大の特徴はエクステリアにあると言えましょう。それは特にフェンダー上に設置されたライトと、ハンドルバー周辺、それとシートに見ることができます。
“faro basso”と呼ばれるフロントフェンダー上に設置されたローライトに目を奪われます。
「GTS」ベースであることを忘れてしまう位、上手く車体に溶け込んでいます。
もう一つの特徴がコチラ。ベスパにしては珍しく、ハンドルバーが剥き出しにされています。またウィンドシールドと呼ぶには頼りない、メーターバイザーが採用されています。これはオリジナル「Sei Giorni」を意識した処理であり、クラシカルな印象を醸し出しています。
個人的には、圧倒的にスイッチ類が多い現代の車両ですから、もう一工夫してシンプルに見えるようにして欲しかった……
このシングルシートのような凝った形状のシートも本車両の特徴の一つ。シングルシートのように見えますが、もちろんタンデムは可能。
パイピングとステッチはホワイトでお洒落です。
「Vespa Sei Giorni」は限定モデル
メカニカルな部分は「GTS」を踏襲していますから、その性能・耐久性などは一切の不安はありません。ベスパには珍しい、玄人好みのレーサーをモチーフにした限定車両ですね。
今のところ、お値段や製造台数、それに日本での発売時期は公開されていませんが、「コレは欲しい!」と思った筆者です。
「Vespa Sei Giorni」のスペック
- 全長×全幅×全高:1,950×770× – mm
- 軸距:1,375mm
- シート高:770mm
- 車両重量: – kg
- エンジン:水冷4ストローク単気筒DOHC4バルブ
- 総排気量:278cc
- ボア×ストローク:75.0×63.0mm
- 圧縮比: –
- 最高出力:15.6kW(21.2PS)/ 7,750rpm
- 最大トルク:22N・m / 5,000rpm