今シーズンのMotoGPは前年王者のマルク・マルケス選手がぶっちぎりのランキングトップをひた走っているものの、それでも毎戦王者マルケス選手を追い詰めるように食らいつく展開となり、今年のMotoGPは目が離せません!
そんな中、ドカティワークスチームで2020年末まで契約している期待の星であるダニーロ・ペトゥルッチ選手が第6戦のイタリア・ムジェロで開催されたイタリアGPで、自身のキャリア初となるMotoGPクラス初優勝を成し遂げたのは記憶に新しいでしょう。
同僚のアンドレア・ドビツィオーゾ選手との三つ巴のバトルが最終コーナーまで続き、3番手を走っていたものの、最終ラップにマルケス選手とドビツィオーゾ選手がいるインのさらにイン側を突いてトップに浮上すると、そのままチェッカーを受け、劇的な逆転優勝となりました。
同じドカティワークスチームでトレーニングも一緒にしているドビツィオーゾ選手は、まるで自分の弟が優勝したかのような喜びようだったそうです。
そんなシリーズ後半戦に向けてマルケス選手の優勝を阻止する一人として名を連ねることとなったペトゥルッチ選手。そんな彼がサマーブレイク前に漏らした言葉にまず耳を疑いました。
ペトゥルッチ選手「二輪車の免許書がもうすぐ取得できるんだ」
MotoGPはヨーロッパラウンドの途中でサマーブレイクと呼ばれる長期的なレース休止期間があります。
この間に各ライダーはシリーズ後半戦に向けて束の間の休息を楽しみ、英気を養うというのが定番です。ペトゥルッチ選手も、もちろん休日を楽しむために何か計画をしているのでしょう。
そんな中、サマーブレイク前の記者会見で、「二輪車の免許書がもうすぐ取得できるんだ」と言葉を発しました。なるほど、休日もバイクに乗るなんてよっぽどバイク好きなんですね…… ん?いやいや!ちょっと待ってください……!ペトゥルッチ選手、もしかして免許持ってなかったの?
なんと世界最高峰のバイクレースで優勝した選手がバイクの免許を持っていなかったという自体が発覚しました!
サーキット走行にはライセンスがいるが厳密に言うと運転免許は必要ない
確かに運転免許は公道を走る時に交通ルールを理解していることの証明となるため、公道ではないサーキットを走る時は運転免許を持っていなくてもルール上はもちろんOKなのです。
ただし日本のサーキットでは、サーキットのライセンスを取得する条件として、バイクの操作ができる証明として二輪免許を持っていなければ取得できないようになっています。
中には小さい時から英才教育を受けていれば走ることが許される特例もあり、14歳で鈴鹿サーキットなどを走っているスーパーキッズもいますが……!しかし、MotoGP優勝者がわざわざ教習所でバイクを運転するという摩訶不思議な光景を目の当たりにすると考えると、ちょっとコミカルですね。
見事運転免許を取得して満面の笑みのペトゥルッチ選手
彼のツイッターには見事免許を取得して満面の笑みを浮かべている写真が投稿されています。ただしここで一つの疑惑が浮かぶことに。
実はドカティチームはイタリアGPの前に毎年プロモーション活動があり、今年はもペトゥルッチ選手は参加していました。そしてその時「現場にバイクで到着していなかったか?」という疑惑が。
もし本当なら無免許運転にもなりかねないという笑えない事態になりますよね!この質問に対してペトゥルッチ選手はこう答えたそうです。
「いつも違う方法でムジェロ(イタリアの地名)に到着します。昨年はランボルギーニで。今年はムルティストラーダで。自転車は試したことはありません」
ムルティストラーダはドカティのアドベンチャータイプの大型バイクです。
おいおいペトゥルッチ選手…… これ完全にアウトじゃん!と突っ込みたくなりますよね!日本では問題になるものの、なんとなく流されているのはまた海外らしいというか。
とにかくペトゥルッチ選手はこれでバイクを堂々を乗れるようになってよかったです!くれぐれも安全運転でお願いしますね!
参考–Unsplash,instagram,