今年5月にトヨタが発売した新型スープラに注目が集まっていますが、同じプラットフォームとエンジンを搭載した新型BMW Z4も欠かせません。新型BMW Z4には新型スープラにはない新型BMW Z4の良さとはどういったところでしょうか。
BMW初のトヨタとの合作、新型BMW Z4!トヨタスープラのロードスターモデル?
今年3月に発売された第3代目Z4は60年以上の歴史をもつBMWのロードスターモデルの最新モデル。
BMWが初めてトヨタと共同開発したことで作り出され、しかもトヨタの名車スープラの復刻モデルとエンジン、プラットフォームを共有する姉妹車です。
新型Z4と新型スープラは、BMWとトヨタ両メーカーにとって歴史上新たな1ページとなるを印象的なモデルになることは間違いないでしょう。
2台が姉妹車という関係性なら、外観はちがえどもZ4はスープラのロードスターモデルになるかというと、決してそんなことありません。
Z4はBMW独自のテクノロジーがギュッと凝縮された1台です。
日本人としてはどうしても新型スープラに気を取られがちですが、ここではあえて新型Z4に注目してみましょう。
新型BMW Z4の4気筒エンジン搭載モデル
4気筒エンジン搭載モデルは、スープラSZ / SZ-Rと同じエンジンを搭載しており、「sDrive20i」、「sDrive20iスポーツ」、「sDrive20i Mスポーツ」の3グレードを設定し、価格は566~665万円。
スタンダードグレードのsDrive20iは17インチホイールに対し、sDrive20iスポーツは18インチ、Mスポーツは19インチホイールを装着。Mスポーツはステップトロニック付8速スポーツAT、アクティブMサスペンション、Mスポーツブレーキ、Mスポーツデフが装着され、4気筒エンジンモデルのなかで最もスポーティーです。
新型BMW・Z4の6気筒エンジン搭載モデル
新型Z4のなかで、一番の注目はスープラRZと同じ6気筒エンジンが搭載される「M40」です。
4気筒エンジンより143馬力も多い340馬力を発揮し、MパフォーマンスモデルになるためsDrive20Mスポーツと同等の装備がなされています。
「OK, BMW」でクルマと対話!?AI搭載で音声操作可能に
Z4の室内にはインフォテイメント&デジタルコクピットの「オペレーティングシステム7.0」(以下:OS7)が搭載されました。
ダッシュボード中央上部に10.25インチのコントロールディスプレイと、メーターパネルはデジタル液晶モニターになっており、ナビゲーションの道案内をメーターパネルにも表示させます。
「リモート・ソフト・ウエア・アップグレード」によりOS7は常に最新版へ更新することが可能。
さらに、「BMWインテリジェント・パーソナル・アシスタント」にはAI技術が組み込まれ、音声会話だけでナビやエアコン、ミュージックなどを操作できるます。「OK!BMW(オーケー・ビー・エム・ダブリュー)」といえば音声操作システムが稼働し、リクエストをいえばAIが応じて、さまざまな操作が自動で行われるということです。
これはBMW独自の技術で姉妹車のスープラにはない機能です。
ゆったりクルージングからワイディング、サーキットまで遊べるオープンカー
新型Z4は先代モデルと比較して、全長を85mm、全幅75mm、全高15mm延長され、ホイールベースは25mm短くなっています。
前後重量配分を50:50にしたこととワイドボディ化により走行時の安定性が向上し、sDrive20iやsDrive20iスポーツではサスペンションが柔らかく乗り心地重視の仕様。
sDrive20i・MスポーツやM40iはスポーツサスペンション搭載しているので、ワイディングやサーキットでコーナリング中でもビシッと安定し、ハンドルのレスポンスも良好。
街乗りメインの方やスポーツ走行を求める方まで、さまざまなニーズに応えることができます。
ソフトトップの全自動で開閉でき、かかる時間は10秒で、時速50キロ以下の走行であればオープン/クローズを走行中でも可能です。
ソフトトップのオープン/クローズにかかわらず、前後重量配分50:50は変わらないため、どちらにおいてもスポーティーな走行を約束してくれます。
スペック
Z4 sDrive20i | Z4 M40i | ||
---|---|---|---|
型式 | 3BA-HF20 | 3BA-HF30 | |
全長×全幅×全高(mm) | 4,335×1,865×1,305 | 4,335×1,865×1,305 | |
ホイールベース(mm) | 2,470 | 2,470 | |
車両重量(kg) | 1,490 | 1,570 | |
エンジン型式 | B48B20B | B58B30C | |
エンジン種類 | 直列4気筒DOHCターボ | 直列6気筒ターボ | |
排気量(cc) | 1,998 | 2,997 | |
最高出力(kW[PS]/rpm) | 145[197]/4,500 | 250[340]/5,000 | |
最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm) | 320[32.6]/1,450~4,200 | 500[51.0]/1,600~4,500 | |
トランスミッション | 8速AT | 8速AT | |
駆動方式 | FR | FR | |
タイヤサイズ | 前 | 225/50ZR17 | 255/35ZR19 |
後 | 255/45R17 | 275/35ZR19 | |
燃費(km/ℓ) | JC08モード | 14.9 | 13.2 |
WLTCモード | 12.6 | 12.2 | |
価格(円) | 5,660,000 | 8,350,000 |
新型BMW Z4はスープラにないドライバビリティを楽しませてくれる
Z4はスープラのロードスターモデルではなく、多くが共通部品で構成されているとしても、異なるドライビングフィールを楽しませてくれます。
乗り出せば、優れたスポーツ性と開放的なオープンボディが、これまでのZ4にはなかった楽しさを味合わせてくれるはずです。