街中や峠を気楽に走るのもいいが、そこには車や自転車、歩行者もいて、それらはいつ飛び出してくるか分からない。
そんな不安定な中で限界を超えたスピードなど出せるわけがないし、出せるとしてもそれは後先など考えていないとても愚かしい行為だ。
バイクをスポーツとして楽しむ
“公道最速”をうたうのも結構なことだが、本当に本気でバイクの走りで攻めたいならサーキットやクローズドコースに行くべき。
レースに出て、コンマ何秒でハッキリと数字の出る結果を競い合うのはもちろんですが、走行会などでスポーツ走行を楽しむだけでも十二分にスキルアップが可能になる。バイクをスポーツとして楽しむことで、絶対に新たな一面が見えてくる。
そこにはまず必要なのがレーシングスーツ(革ツナギ)、レーシングブーツにレーシンググローブ、それにフルフェイスのヘルメット。スーパースポーツなどに乗っている方であれば、普段から革ツナギ以外は着用していることだろうが、一通り揃えるとなるとそれなりの金額になる。
だが、そこは自分の身を守るためなのでケチくさいことは一切なしだ。一流メーカーのものを購入されたし。ちなみに筆者の革ツナギはKADOYA製「RSI-RSレーシングスーツ」だ。
とは言え、いきなり数万〜数十万円の革ツナギの出費は痛い。まずは「試しにサーキットを走ってみたいんです」という人には革ツナギがなくても走れるような走行枠があるサーキットもあるほか、レースイベントなどでは革ツナギがレンタルできることもある。
都心部であれば桶川スポーツランドでは、革ツナギ無しでインストラクター先導のサーキット体験走行が可能な「つなぎ無しテストライド」を設定している(長袖・長ズボン、フルフェイスヘルメット、 ツーリング用のグローブ、足首まで隠れる動きやすいシューズは必須。参加料金は2,100円)。
サーキットと言えばそのサーキット独自のライセンス(運転免許にあらず)が必要なところがほとんどだが、ミニバイク系サーキットであれば厳格な講習などが特にあるものは少なく、いわば年間会員証のようなもの。桶川スポーツランドなどはライセンスの設定もないので、気軽に走れるスポットとしても人気がある。ミニバイク系サーキットとはいえ、大型バイクでも走れる走行枠もありますよ。
かつてスーパーバイク世界選手権で活躍したイタリア人初のチャンピオン、マックス・ビアッジ選手は言っていた…「なぜ危険なことをするか? サーキットは公道より安全だからさ」と。
安全であるからこそ、限界を超えた危険なことも可能になる。走りのスキルを上げるならサーキットで学ぶのが一番の近道であることは間違いない。
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